プリンスリーグ関東第16節
桐光学園vs前橋育英

選手権予選も終わり、今週からプリンス関東が再開。15節を終え、ラスト三試合を残し首位レッズがプレミア参入戦を確定させた他、残り2枠を2位横浜FCから8位山梨学院までが勝ち点4差で争います。
一試合目は、桐光学園vs前橋育英。共に選手権では県大会を制し本大会に進出。その勢いをプリンスにも持ち込めるでしょうか。
会場はかもめパーク。観戦席の斜度が緩く、決めの細かいネットに囲われ観戦にはやや厳しい環境。席には、桐光の選手権緒戦の相手、長崎総科大附の小嶺忠敏総監督、さらにはその教え子である大久保嘉人(川崎フロンターレ→FC東京)の姿も。
桐光学園高校
プリンスリーグ関東は、
第15節終了時点で7勝5敗3分勝点24で3位。
高校総体は神奈川県ベスト4。
高校選手権は、神奈川県優勝。全国大会進出。
1回戦は、vs 長崎総科大附(長崎)。
今シーズン2回目の観戦。
5/8 プリンス関東5節 vs 川崎フロンターレ
GK
1 茂木 秀 3年 195/75 MKFC
DF
2 淡路 昂宏 3年 174/63 川崎フロンターレ
5 タビナス ジェファーソン
3年 182/74 FCトリプレッタ
6 田中 拓実 3年 178/74 S.T.FC
28 望月 駿介 1年 175/63 FC多摩
MF
4 桑原 遥 3年 169/63 FC東京むさし
8 佐藤 太一 3年 166/61 バディーSC
10 鳥海 芳樹 3年 164/60 藤岡市立村岡中
14 田中 雄大 2年 161/52 FC多摩
FW
7 西川 公基 3年 180/68 横浜F・マリノス
9 鈴木 太我 3年 177/73 府ロクジュニア
ーーーー鈴木ーーーーーー西川ーーーー
ー佐藤ーーーーーーーーーーーー鳥海ー
ーーーー桑原ーーーーー田中雄ーーーー
ータビナスーーーーーーーーーー淡路ー
ーーーー田中拓ーーーーー望月ーーーー
ーーーーーーーー茂木ーーーーーーーー
55分
8 佐藤→
11 倉持 快 2年 S.T.FC
83分
9 鈴木→
24 佐々木 倫忠 2年 大豆戸FC
セレッソ大阪内定/茂木
川崎フロンターレ内定/タビナス
前橋育英高校
プリンスリーグ関東は、
第15節終了時点で7勝7敗1分勝点22で5位。
高校総体は群馬県ベスト16。
高校選手権は群馬県優勝。全国大会進出。
1回戦は、vs 明徳義塾(高知)。
今シーズン2回目の観戦。
8/21 プリンス関東10節 vs 横浜FC
GK
12 月田 啓 3年 180/70 前橋FC
DF
2 後藤田 亘輝 2年 176/66 横浜F・マリノス追浜
3 角田 涼太郎 2年 180/69 浦和レッズ
15 渡邊 泰基 2年 181/70 アルビレックス新潟
36 松田 陸 2年 176/66 前橋FC
MF
6 長澤 昂輝 3年 172/64 サンフレッチェ広島
7 大塚 諒 3年 170/62 横浜F・マリノス追浜
9 高沢 颯 3年 174/68 前橋FC
22 塩澤 隼人 2年 177/67 FC東京むさし
FW
10 飯島 陸 2年 166/58 クマガヤSC
23 人見 大地 3年 178/70 ヴェルディ小山
ーーーー人見ーーーーーー飯島ーーーー
ー高沢ーーーーーーーーーーーー塩澤ー
ーーーー大塚ーーーーーー長澤ーーーー
ー渡邊ーーーーーーーーーーー後藤田ー
ーーーー角田ーーーーーー松田ーーーー
ーーーーーーーー月田ーーーーーーーー
70分
22 塩澤→
27 田部井 悠 2年 前橋FC
83分
23 人見→
13 八代 廉也 3年 柏レイソル
試合形式は45分ハーフ。
最初のチャンスは桐光。6分、右サイドを10鳥海が得意のドリブルで切り裂くと、高速クロスに7西川がつめますが、これは前育12月田がセーブ。
両チームチェックが厳しく、なかなかボールが落ち着かない立ち上がり。
8分、桐光は中盤からの縦パスに9鈴木が抜け出しかけると、前育3角田ともつれ倒れますがこれはノーファウル
9分、桐光の右コーナー。ショートコーナーからヒールでスイッチすると、キッカー10鳥海のアーリークロス。しかしニア7西川の頭を掠めゴール左へ外れます。
10分、今度は前育の左コーナー。7大塚の巻いたボールは枠内を捉えますがDFがブロック。こぼれを3角田がボレーも、ミートせず1茂木がキャッチ。
11分、前育は左サイドからビルドアップ。23人見がチェックに来た28望月を剥がし前を向くと、最前線へ一気にスルーパス。10飯島が抜け出しエリア侵入、6田中に倒されますが、ここはノーホイッスル。
そして12分、前育は再び押し込むと、エリア内ボールを繋ぎ、最後は23人見!左隅へきっちり流し込み先制します!
<桐光学園高校 0-1 前橋育英高校>
先制を許した桐光は14分、 左コーナーからの再構築。左サイド10鳥海がドリブルからクロスを上げると、クリアされたボールを5タビナスが軸足を滑らせながらも強烈ミドル!左隅を捉えますがこれは前育12月田がしっかりキャッチ。
17分、前育は右からテンポよく展開すると、逆サイドを攻め上がった7大塚の落としを15渡邉が左足ミドル。これを1茂木が弾くと、逆サイドにこぼれたボールを10飯島が拾い、落として2後藤田がカットインから左クロスを供給しますが再び1茂木が飛び出しパンチングでクリアします。
19分、桐光は5タビナスから右サイドに大きく展開。10鳥海がDFとの間合いを制し素早く中へボールを入れると、9鈴木が滑りこみますが一歩届かず。
26分、前育は自陣からのセットプレー。ロングフィードを23人見が頭で前へ繋ぐと、10飯島が抜け出しますが一歩手前で1茂木が回収。
前育は、サイズのある23人見がマッチアップの桐光28望月に対し空中戦、地上戦共にリード。前線の起点となり、衛星のように動き回る10飯島がゴールに迫ります。サイドに入った時のボランチ、SBのフォローが早く、選択肢を作った状態でテンポよく繋いで打開。ボランチ7大塚は、機を見て最前線まで飛び出します。
28分、前育は左サイド9高沢がカットインから右足ミドルで狙いますがゴール上。
30分、桐光は中盤から4桑原が9鈴木のリターンを受けスルーパス。左8佐藤が走り込みますが、12の飛び出しが早く回収。
桐光は、2トップの9鈴木、7西川の足元へボールを入れますが、前育の3角田、36松田の2年生CBペアが善戦。タイミングを図ったチェックで前を向かせません。
36分、前育の右コーナー。巻いたボールを9鈴木がクリア、ボールは宙に舞いますが1茂木が高い位置で回収。
37分、桐光のビルドアップをインターセプト。9高沢から右へ繋ぎ前線の10飯島がDFと一対一の局面を迎えます。エリア侵入し、ゴールライン際折り返しますがここは桐光6田中が許さず。
44分、前半最後のチャンスは前育。右スローインから23人見が落とし10飯島がエリアに侵入。細かいタッチでボールを動かすと、我慢しきれなかったDFに倒されますが、これはノーファウル。
前半はアウェーの前育リードで終了。
1分、桐光は左サイドでセットプレー。14田中のエリアへのフィードに、前育12月田が9鈴木と交錯し後逸しますが、これは鈴木にイエロー。
3分、桐光は7西川のキープから右サイドへ展開。10鳥海のスルーパスに9鈴木がラインギリギリで抜け出すと、クロスを上げますが息が合わずファーは無人。
5分、前育は左サイドへ展開。15渡邉のクロスはファーに抜けると、こぼれ球を争って相手を倒した10飯島にイエロー。
8分、前育のカウンター。ロングフィードを23人見が落とし、10飯島が抜け出しますが、これは桐光6田中がカバーしてボール奪取。
9分、桐光はセンターサークルからのセットプレー。14田中のフィードを、9鈴木がバックヘッドで狙いますが、12がキャッチ。
11分、前育は右サイドの展開から22塩澤が速いクロスを入れると、23人見が待っていましたが桐光6田中がスライディングで何とかクリア。
この右コーナー。前育はニアで23人見が合わせるも、桐光1茂木が足に当てます。再度コーナー、今度はニアで3角田がダイビングヘッドで狙いますが、これはゴール上。
11分、桐光のキーパーキックを、前育36松田が大きく弾き返すと、そのまま縦パスから10飯島が抜け出しますが、桐光1茂木が飛び出してカット。
20分、桐光は前線へのフィード。9鈴木が頭で前へ繋ぐと、右サイドライン際へこぼれたボールを、追いついた11倉持がダイレクトで素晴らしいクロス。これを走り込んだ14田中が見事に合わせ同点とします。
<桐光学園高校 1-1 前橋育英高校>
同点とされた前育は21分、左サイド9高沢が仕掛けると、一旦止められますが23人見がフォロー。キープから6に落とし、右足巻いて狙いますがゴールわずか右。
28分、桐光は右11倉持がドリブルで前進。深い位置で得たスローインから2淡路のクロスを9鈴木が競ると、14田中がボレーもDFがクリア!こぼれを4桑原が狙いますが、再びDFがブロック!
31分、桐光は左サイド30mでセットプレー。意表突く横パスから10鳥海の強烈ミドルを放つも、前育DFが頭でブロック!左へのこぼれを2淡路が狙いますが、惜しくもサイドネット。
34分、前育は空中戦を23人見が制すと、右27田部井がカットインから左足強烈ミドルを放つも、ゴールわずか上。
35分、桐光は5タビナスから右へフィード。11倉持が落とし2淡路のクロスを9鈴木がヘッド!DFがブロックし、これを10鳥海がボレーも空振り!ゴール直前混戦となると、DFが何とか前へ転がしたボールを、最後は4桑原が狙いますが、ふかしてしまいます。右サイドからの攻撃でゴールに迫る桐光。
そして38分、桐光は左10鳥海がドリブルで縦にちぎってグラウンダーのクロス。DFに当たってゴール方向へこぼれると、飛び出した前育12月田の手前でかっさらったのは7西川。右足を伸ばしアウトサイドで押し込みます。桐光逆転!
<桐光学園高校 2-1 前橋育英高校>
その後、エンジンのかかった桐光は、縦への仕掛け増えるように。
43分、桐光が勝負を決める大チャンス。自陣からのクリアを前育2後藤田が処理ミス。前がかりになっていた前育に対し二対一の局面を迎えると、10鳥海からラストパス。7西川の前には前育12月田のみとなりますが、ファーストタッチを痛恨のミス。前に流れると飛び出した12月田がクリア。
決定機を逸した桐光ですが攻め手を緩めず。
45分、左10鳥海のキープから、長い距離を走った5タビナスを使いクロスも、精度を欠き12月田がキャッチ。
このまま終わるかに思われた45+1分、前育は3角田のクリアから前線で9高沢がキープ。右へ展開すると、13八代から鋭いクロスが入ります。これをファー10飯島が頭で落とすと、最後につめたのは、前線に上がっていた36松田!プッシュして土壇場での同点弾!
<桐光学園高校 2-2 前橋育英高校>
結局、ドローで決着。両者痛み分け、とりわけ勝利していればプレミア参入戦へ大きく近付いた桐光にとっては、非常にもったいないゲームとなりました。
桐光学園は、今日は運動量、球際とも相手を下回り、セカンドボールの多くを奪われる苦しい展開となりました。7西川、9鈴木と足元で受けたがる2トップを起用したためか、ボールを入れては奪われる悪循環。前回見た川崎戦のような、守→攻の切り替えの驚異的な速さは鳴りを潜めていました。後半、スピードのある11倉持を起用してからは、スペースをついてチャンスをつくり一時逆転しましたが、勝負を決するチャンスを逃しATに痛恨の失点。緒戦からプリンス九州を制した長崎総科大附と当たる選手権に向け、メンタリティ含め課題の残るゲームに。
TV観戦した選手権神奈川決勝・相洋戦では、決勝点だけでなくタッチの正確さとクリエイティビティで抜群の存在感を放っていた7西川ですが、今日はゴールと結果は残したもののその他は消えている時間が長く、足元に受けるプレーだけでは相手が前育レベルだと厳しいか。好調なのは、同点弾を生んだ14田中と11倉持の2年生コンビ。特に14田中は、ゴール時の見事な攻め上がりだけでなく、守備での位置取りや素早く前を向く受け方などサッカーIQの高さを披露。サイズに恵まれない中で自分が活きるためのプレーをしっかりと身につけています。
前橋育英は、今年は2年生が多く厳しい年と聞いていましたが、その評判を覆すような好印象。その2年生で構成する最終ラインは個々の能力高く、空中戦や球際の粘り強さ、セカンドボールの回収はかなりのレベル。7大塚、6長澤のダブルボランチが運動量豊富にボールを散らし、前線で体を張れる23人見と小気味よいタッチでDFの逆をつける10飯島の2トップ、更にはカットインからのミドルと形を持っている9高沢と攻撃力も一定水準を備え、名門としてさすがの仕上がりを見せています。
選手権は、緒戦でプリンス四国首位争い中の明徳義塾、勝てば京都橘と市船の勝者と、なかなかに厳しい組み合わせとなりましたが、 優勝候補筆頭の市船と対戦することになれば、かなり面白いゲームが期待できそうです。
プリンスリーグ関東 第16節
桐光学園高校 2-2(0-1) 前橋育英高校
@かもめパーク
(桐光)66分 田中雄大、82分 西川公基
(前育)13分 人見大地、90+3分 松田陸