プレミアリーグ参入戦決勝
浦和レッズvs長崎総科大附

プレミアチャンピオンシップから一路広島へ。
毎年恒例となったプレミア参入戦。
普段はなかなか足を運べない各地域の「最強」チームが一同集い、クラブほかシーズン最終戦となるチームも多く見逃せない大会となった。
会場は、夏のインターハイでも訪れた広島広域公園。
ピッチ脇に雪が積もるなど気温が一際下がる郊外に位置しているが、今日は陽射しも強く暖かいグッドコンディションに。
浦和レッズユース
プリンスリーグ関東は、
11勝1敗6分勝点39で1位。
クラブユース選手権は、ベスト16。
Jユースカップは、ベスト16。
今大会は、
1回戦: vs 帝京長岡 4-0
今シーズン3回目の観戦。
4/29 プリンス関東3節 vs 東京ヴェルディ
8/20 プリンス関東10節 vs 山梨学院
GK
1 山田 晃士 3年 181/77 アスルクラロ沼津
DF
3 関 慎之介 3年 180/71 浦和レッズ
5 遠藤 凌 3年 181/70 坂戸ディプロマッツ
15 荻原 拓也 2年 174/58 浦和レッズ
40 橋岡 大樹 2年 183/73 浦和レッズ
MF
7 伊藤 敦樹 3年 183/73 浦和レッズ
8 松高 遼 3年 171/66 浦和レッズ
9 川上エド オジョン知慧
3年 167/68 浦和レッズ
10 渡辺 陽 3年 167/65 浦和レッズ
16 大西 翔也 2年 175/67 浦和レッズ
FW
11 時里 元樹 2年 169/65 朝霞ESTRELLA
ーーーーーーーー時里ーーーーーーーー
ー渡辺ーーーーー伊藤ーーーーー川上ー
ーーーー大西ーーーーーー松高ーーーー
ー荻原ーーーーーーーーーーーーー関ー
ーーーー遠藤ーーーーーー橋岡ーーーー
ーーーーーーーー山田ーーーーーーーー
62分
11 時里→
14 井澤 春輝 2年 179/69 ソレッソ熊本
72分
9 川上エド→
23 シマブク カズヨシ 2年 164/61 浦和レッズ
75分
7 伊藤→
21 弓削 翼 2年 174/58 浦和レッズ
86分
15 荻原→
29 大桃 伶音 1年 187/73 浦和レッズ
90+3分
10 渡辺→
6 鈴木 海都 3年 174/68 アスルクラロ沼津
2016年U-19日本代表候補/橋岡
長崎総合科学大学附属高校
プリンスリーグ九州は、
16勝2分勝点50で1位。
高校総体は2回戦敗退。
高校選手権は長崎県優勝。全国大会進出。
1回戦は、vs 桐光学園(神奈川)。
今大会は、
1回戦:vs 岡山学芸館 5-2
今シーズン2回目の観戦。
3/20 サニックス杯 vs アビスパ福岡
GK
1 湊 大昂 2年 175/67 サガン唐津
DF
8 田中 純平 2年 174/60 シャルムFC熊本
10 前野 翔伍 3年 172/64 ルーヴェン福岡
14 嶋中 春児 2年 176/67 シャルムFC熊本
22 小川 貴之 2年 164/60 JUVEN FC
MF
3 森田 将生 3年 177/65 寝屋川SC
4 山本 大樹 3年 173/67 五島市立福江中
23 薬真寺 孝弥 3年 173/70 FC佐伯S-Play
FW
7 右田 翔 3年 163/62 アルバランシア熊本
11 宇高 魁人 3年 178/66 FC佐伯S-Play
13 安藤 瑞季 2年 175/67 FC佐伯S-Play
ー宇高ーーーーー安藤ーーーーー右田ー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーー山本ーーーーー薬真寺ーーーー
ー前野ーーーーー森田ーーーーー小川ー
ーーーー田中ーーーーーー嶋中ーーーー
ーーーーーーーー-湊-ーーーーーーーー
HT
14 嶋中→
15 荒木 駿太 2年 170/64 ルーヴェン福岡
63分
7 右田→
9 中居 克仁 3年 186/74 太陽SC熊本
65分
4 山本→
6 武富 海希 3年 181/70 佐世保市立日宇中
87分
11 安藤→
5 吉田 隆之助 3年 178/66 島原市立第一中
2016年U-17日本代表/安藤
試合形式は45分ハーフ。
4-5-1の浦和は、最前線11時里元樹が広範囲に動き回って縦パスの受け皿となり、コンタクトの強さも活かし起点の役割。
特徴的なのは両サイド。右9川上エドオジョン知慧は、ワイドに位置取ることが基本ながら、逆の左サイド前方へ走り込むこともあり自由も与えられている。
一方の左10渡辺陽は、判断の良さを活かしサイドからのゲームメイクを司るほか時折中央に入ってフィニッシュを狙う。
4-3-3の総附は、縦に速く馬力のある3トップが特長。
大きくワイドに開く両WGに対し、中央13安藤瑞季も両サイドに流れてスルーパスを引き込み単騎での突破を狙う。
中盤では、攻撃の役割を担うのはほぼ23薬真寺孝弥のみで、実質彼と3トップの4人が攻撃陣。
その他中盤、最終ラインは珍しいマンツーマンディフェンス。縦横相手に長い距離ついていくので、システムがなかなか見極められなかったほど。
最初のチャンスは浦和。
2分、左サイドから押し込む。
スローインをエリア内で受けた11時里元樹が後ろから倒されますがノーホイッスル。
続く3分、浦和は右サイドへのミドルパス。
これがDFの頭を超え7伊藤敦樹が抜け出す。
角度のないところから右足でフィニッシュ!
総附1湊大昂がなんとか触ってコースを変える。ゴールわずか左へ。
5分、浦和は今度は左から展開。
16大西翔也がライン裏をつく素晴らしいフィードを見せる。
走り込んだ9川上エドオジョン知慧に通るもトラップは流れてしまう。
立ち上がりから浦和が圧倒。
11時里元樹ほか球際で上回ると縦パスをライン裏へ通してエリアに侵入。
あと一歩の場面も。
6分、今度は総附のチャンス。
左サイドでボールを受けた13安藤瑞季が、股抜きでDFを剥がしエリア横まで前進。
倒されてファウルを得るが、セットプレーはDFがクリア。
その後もペースを握るのは浦和。
ボランチ8松高遼、16大西翔也が正確な位置取りでボールを受けると、観客を沸かせる剥がしから正確なロングキックで見事な展開。
浦和ってこんなに洗練されたサッカーだっけ?という出来栄え。
4バックは空中戦で優位に立ち、セカンドボール回収から厚みのある攻撃を仕掛ける。
20分、総附のカウンター。
23薬真寺孝弥が右サイドへ素晴らしいフィードを見せる。
7右田翔がキレのあるドリブルで間合いを取ってクロス。
しかしこれは精度をかく。
21分、総附は再び右サイドを押し込む。
23薬真寺孝弥のクロスに13安藤瑞季がボレーで合わせるがゴール左。
ミートできなかったものの可能性を感じさせた場面。
23分、総附は中盤で7右田翔がボールを奪いカウンター。
13安藤瑞季の落としから23薬真寺孝弥がダイレクトで右へ展開。
7右田翔のクロスは精度欠きDFがクリア。
総附は、バネのある右7右田翔が縦への仕掛けからのクロスを狙う。
しかし対面の15萩原を剥がしきれないため精度をかいてチャンスに繋がらない。
総附はその後7右田翔と11宇高魁人のポジションをチェンジ。
プレービジョンとキック精度を備える23薬真寺孝弥が絡むと、崩しのクオリティが一気に上昇するが。
20分のカウンターから押し込まれた浦和は、選手間の距離感が乱れ、パスミスと判断の遅れからボールを奪われる嫌な時間帯。
37分、浦和は右サイドへのロングフィード。
7伊藤敦樹が走り込むも、飛び出した総附1湊大昂がクリア。
しかしこれが痛恨のキックミス。
浦和11時里元樹へのプレゼントボールとなると、すぐさま放ったロングシュートの行方を選手、観客共に見守る。
ひととき静寂の後、マウスに吸い込まれたことを確認してからの歓声。
ラッキーな形で浦和が先制!
〈浦和レッズユース 1-0 長崎総合科学大学附属高校〉
先制して再び勢いを取り戻した浦和は、42分カウンター。
左9川上エドオジョン知慧がテンポを刻んだドリブルでDFを剥がす。
縦へ繋ぎ11時里元樹がキープ。
中央で楔を受けた10渡辺陽が右足巻いて狙うが、惜しくも右ポストを直撃!
前半最後のチャンスは総附。
45分、カウンターから左サイド7右田翔がバランスを崩しながらも強引に立て直し右へ展開。
13安藤瑞季の右クロスは精度を欠きファーへ抜けてしまう。
前半は浦和の1点リードで折り返し。
スタートから総附は左WGに15荒木駿太を投入し、4-2-1-3に変更。
布陣を以下の通りに。
ー荒木ーーーーー安藤ーーーーー右田ー
ーーーーーーーー宇高ーーーーーーーー
ーーーー山本ーーーーー薬真寺ーーーー
ー前野ーーーーーーーーーーーー小川ー
ーーーー田中ーーーーーー森田ーーーー
7分、総附は左サイドへのフィード。
15荒木駿太が40橋岡大樹と競り合いながらキープし右足でクロス。
ファーDFは頭で後ろに逸らしてしまうが、ゴールわずか右。
11分、総附は縦パスからゴール右寄り13安藤瑞季が抜け出す。
鋭い切り返しで剥がしかけるも自らバランスを崩してしまう。
注目の11安藤瑞季は、切り返しの深さや瞬発力に高いポテンシャルが垣間見えた。
しかし同世代の浦和40橋岡大樹に抑え込まれ持ち味を発揮しきれず。
時折笑顔も交えていた二人のマッチアップは非常に見応えがあった。
14分、浦和は11時里元樹が左サイドをちぎる。
落としから10渡辺陽が横パスして7伊藤敦樹がスルー。
エリア内9川上エドオジョン知慧がワントラから左足で強引に狙うもゴール左。
9川上エドオジョン知慧は、持ち前のバネと細く刻むテンポから繰り出されるドリブルは凄みを増していた。
ボールを受けると、シンプルに返すことはせず必ず仕掛けるプレーぶりからは強い自信を感じさせた。
15分、総附は左サイドを10前野翔伍が運び、逆へ大きく展開。
7右田翔がドリブルからクロス。DFのクリアが浅くなる。
拾った23薬真寺孝弥のスルーパスに、左11宇高魁人がシュートもDFがブロック。
17分、総附は最前線に186cmの9中居克仁を投入。
両サイドを高い位置に残し、ほとんど4-2-4と言っても良い状態に。
前線へのハイボール主体に切り替え、勝負に出る。
レッズはスピードのある23シマブクカズヨシを最前線に置いたものの、
攻撃時も後ろに人数を残したまま2点目を「取れたら取る」というスタンス。
むしろ総附のロングボール攻勢に対し「守り切れる」という判断か。
相手陣内サイドに攻め込むと、早くもキープに入り、勝負への拘りを感じさせる。
その後も執拗にロングボールを投入し続ける総附だが、立ちはだかるのは浦和40橋岡大樹。
前からのボールへの対応は世代最強。
落下点の予測からスピーディーな位置どり、驚異的な跳躍力で水を得た魚のように次々と弾き返す。
結局、最後まで集中を維持した浦和が守りきり1-0でタイムアップ。
2012年に降格して以来、4年ぶりとなるプレミア昇格を果たした。
選手権では注目チームの一つとなっている長崎総科大附。
プリンス九州で猛威を振るった13安藤、7右田、11宇高がここまで抑え込まれてしまったのは想定外だったか。
後半は長い時間をハイボールに費やしたが、最終ラインにサイズのある選手を揃え、中でも世代最強クラスの対応力を備える40橋岡がいる浦和相手では有効な策とは言い難く、戦術的な幅の小ささを感じざるを得なかった。
終了後は、多くの選手が倒れ崩れ、ミスが失点に繋がってしまった1湊大昂は涙を流すなど選手は全力で勝利を目指していたようだったが、名将小嶺監督ほかスタッフは既に選手権を見据え出し惜しんだのでは?と勘ぐってしまう内容だった。
選手権の緒戦・桐光学園戦では、あっと驚く采配もありそうだ。
プレミアリーグ参入戦 決勝
浦和レッズユース 1-0(1-0)長崎総合科学大学附属高校
@広島広域公園第一球技場
(浦和)35分 時里元樹