プレミアリーグ参入戦決勝
静岡学園vs大津


プレミアリーグ参入戦。

決勝2試合目は、いずれかが敗退するにはもったいないビッグマッチ。
それぞれプリンスリーグ東海、プリンスリーグ九州を、圧倒的な成績で制した静岡学園と大津の一戦です。

 

静岡学園高校

プリンスリーグ東海は14勝2分2敗で優勝
高校総体:静岡県予選ベスト8
高校選手権:静岡県予選準決勝で清水桜が丘高に敗退

今大会は、
1回戦:vs 東京ヴェルディ 2-0

今シーズン2回目の観戦。
高校選手権静岡準々決勝 vs磐田東高

今シーズン最終戦。

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GK 
1  山ノ井 拓己 2年 ジェフ千葉

DF 
2  岡部 歩夢  3年 清水エスパルス

5  鹿沼 直生  3年 GRANDE FC
7  荒井  大  3年 小倉南FC

20 尾崎 駿大  2年 FC NEO
MF  
6  西山 大輝  3年 エスポルチ藤沢 
8  小宮  嶺  3年 クマガヤSC
10 旗手 怜央  3年 FC四日市

11 薩川 淳貴  3年 LIBERDADE FC
13 若山 修平  2年 エルバFC
FW  
9  加納  澪  3年 清水エスパルス

ーーーーーーーー加納ーーーーーーーー
ー薩川ーーーーー旗手ーーーーー小宮ー 
ーーーーー若山ーーーー西山ーーーーー
ー荒井ーーーーーーーーーーーー岡部ー 
ーーーーー尾崎ーーーー鹿沼ーーーーー 
ーーーーーーー−山ノ井−ーーーーーーー

 

 

大津高校

プリンスリーグ九州は14勝3分1敗で優勝
高校総体:3回戦敗退
高校選手権:熊本県大会優勝、全国大会へ。

今大会は、
1回戦:vs 大社高 5-0



今シーズン初観戦。
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GK 
16 前田 勇矢 2年 183/70 ルーテル学院中
DF 
2  大塚 椋介 3年 164/62 ブレイズ熊本
4  眞鍋 旭輝 3年 180/64 ブレイズ熊本
5  野田 裕喜 3年 181/72 ブレイズ熊本
6  坂田 直樹 3年 172/58 FCコンクエスタ
MF 
7  河原  創 3年 171/62 ソレッソ熊本
10 吉武 莉央 3年 165/61 FCグローバル
11 原岡  翼 3年 174/67 FCグローバル
14 杉山 直宏 2年 176/62 アビスパ福岡
15 田中  匠 2年 165/54 鎮西中
FW
29 藤山 雄生 2年 186/66 島原市立第一中


2015年U-18日本代表/野田

ガンバ大阪内定/野田

ーーーーーーーー藤山ーーーーーーーー
ー原岡ーーーーー吉武ーーーーー杉山ー 
ーーーーー田中ーーーー河原ーーーーー
ー大塚ーーーーーーーーーーーー坂田ー 
ーーーーー眞鍋ーーーー野田ーーーーー 
ーーーーーーーー中村ーーーーーーーー

ガンバ大阪内定の9一美和成(3年/FW/エスペランサ熊本/15U-18代表)は、
負傷?によりベンチスタート。

 

 

お互いの強さを認めているからか、出方を伺う予想外に静かな立ち上がり。

5分、静学は6西山から右サイド深い位置へ見事なスルーパス。
2岡部がクロスを上げるもディフェンスがクリア。

ボール握るのはやはり静学。
しかし大津もそれは予想通りか、冷静に対応します。

大津も6分、 ディフェンス裏へのロングボールから左サイド11原岡が個人技で一人をかわし中へ繋ぐと、
10吉武がエリア内シュートモーションに入りますが、静学ディフェンスが間一髪体をいれます。

8分、今度は静学。
左サイド7荒井からのロングボール一本、ライン裏11薩川に通ると、
キーパー背負い後ろ向きのトラップから横へ動かし振り向き様シュート。
ボールはゴール脇ボトルを直撃!大津には冷やっとする場面。


一進一退の展開が続く中、11分、大津は静学陣内で競り合いを制した10吉武がエリアまで持ち込むと、
シュートエリアから意表をつく右前方へのクロスに、14杉山が完璧なボレー。
キーパー1山ノ井が一旦弾くも、29藤山がつめて大津が先制!
〈静岡学園高校 0-1 大津高校〉


勢いに乗る大津は14分、左サイド11原岡がシザーズでためて10吉武との連携から突破。
左足シュートを放ちますがゴール右。


16分、静学はロングボールから左サイドで押し込み、11薩川から外の7荒井、中の13若山とテンポよく繋ぎシュート!
しかしこれはキーパー正面。


18分、静学はまたも左サイドでボールを奪ってカウンター。
7荒井から中央10旗手へ通ると、前を向いて思いきったロングシュート!
バウンドしたボールはキーパー弾きます。


注目の10旗手は密集の中よく捌いているものの、なかなかスペースがなく決定的な仕事は出来ず。
周囲も彼に頼りすぎている感も。


22分、静学は中盤からの縦パスに9加納が抜け出すと、並走した大津5野田を弾いてエリアに侵入。
左足でシュートまで持ち込みますがゴール右。


24分、静学は右サイド10旗手が深く抉ると、二人を引き付けながらなお剥がしてシュートまで持ち込みます。
これは惜しくもサイドネット。

我慢の時間が続く大津でしたが、25分、相手陣内のパス回しから5野田のロングボール。
29藤山がエリア内頭で落とし15石坂が繋いで10吉武がシュート!
ここは静学ディフェンスが体をはって止めます。


35分、静学は右サイドを押し込み、ボール回しから2岡部の速いクロス。
攻め上がった13若山がインサイドで合わせますがミートできず。


36分、大津が攻めこみ7河原が右サイドエリアに侵入。速いクロスに対し静学2岡部のクリアは中途半端に。
大津11原岡が拾って左足シュートを狙いますが、これは惜しくもサイドネット。


38分、静学はハーフラインからのフリーキック。
ハイボールに9加納が頭で合わせますがゴール上。


40分、静学はバイタルで10旗手が前を向き、間をつくって9加納へスルーパス。
ラインを抜けたかに見えましたが惜しくもオフサイド。


前半最後のチャンスは静学。
43分9加納のキープから右サイドライン裏2岡部に通すも、クロスはディフェンスがカット。

前半は大津の1点リードで終了。

見所十分の展開も、両チームの潜在能力から考えるとまだまだ80%の強度か。

ビハインドを背負った静学は、ボールを保持しているもののテンポが今一つ上がらず。
トップ下で囲まれる場面の多い10旗手は、密集の中見事に捌いているものの周りとの距離感はあまり良くない状況。
ストロングポイントであるはずの左サイド11薩川の仕掛けも、今日はあまり見られていません。
後半に掛けるゲームプランか。

先制した大津は11原岡、14杉山の両サイドがキレキレ。
静学のボール回しに耐えてからのショートカウンターでのパワーの発散が凄まじく、
突破力のある二人とタクトを振る10吉武で、人数をかけずにゴールを奪う力を持っています。

 
 

後半、静学は2岡部に替え4末光幸太(3年/DF/津ラピドFC)を投入。
センターバックに入り5鹿沼が右サイドへ。


序盤から静学が押し込みますが、大津も全体で引いてブロックを固め、クロスをあげさせません。


51分、大津は5野田の見事なロングボールから、左サイド11原岡がファーストタッチで相手を外し右足ミドル。
決定的な場面でしたがここは静学キーパー1山ノ井が好セーブ。

53分、静学は13若山のサイドチェンジ、右サイドディフェンス裏の8小宮に通ると、
ワントラップからシュートはネットを揺らしますが、ここはハンドの判定。


静学は11薩川が左サイドからの仕掛けを開始し、それに伴って7荒井のオーバーラップも増。
徐々に左サイドで押し込む場面が増えていきます。

そして55分、静学はその左サイド、11薩川がためて追い越してきた7荒井へ繋ぐと、
視野の広さを感じさせる見事なマイナスへの折り返し。
受けた10旗手がエリアに侵入、スペースのない中シザーズで間合い作り左足一閃。
逆サイドネットに沈める見事なゴールで同点に追いつきます!
〈静岡学園高校 1-1 大津高校〉


勢いに乗る静学。
59分には右サイドからのクロス、ファーで9加納が受けて深い切り返しからディフェンス外しシュート!
キーパー何とかコースを変えてコーナーに逃げます。


60分、静学はDFライン裏へのボールを9加納に通すも、
大津5野田が高速で戻りファウルを得てピンチを防ぎます。


61分、大津もカウンター10吉武からスルーパス。29藤山が追いますが、静学20尾崎が先に体を入れます。
ピンチを防いだかに見えましたが、その後キーパーとの意思疎通がうまくいかず、咄嗟のクリアが藤山に当たってあわやゴールイン。

そして63分、大津は自陣からの大きなクリア、後ろからのハイボールに対し10吉武が観衆もどよめく超絶トラップ。
足下ピタリと止めDFを完全に剥がすと、キーパーの股を冷静に抜き、大きな追加点。
〈静岡学園高校 1-2 大津高校〉

再び追う立場となった静学は、66分、左サイド11薩川が持ち込み、抜ききらずにクロス。
9加納のヘッドはクロスバー直撃!
エリア内のこぼれ球、10旗手が難しい体制から左足でゴール右隅に転がしますが、
ゴール内カバーに入っていたディフェンスがなんとかクリア。


69分、静学はまたも11薩川がドリブルで仕掛けて突破。
深く抉ってからのクロスに再び9加納が頭で飛び込みますが、ディフェンスも体をはって防ぎます。

70分、静学は左サイドのパス回しから10旗手が3人に囲まれながら足裏での見事なタッチで突破。
シュートまで持ち込みますがキーパー正面。


チャンスを作り続ける静学は、75分13若山が運んでからヒールの切り返しで相手を剥がし左足ミドル。
ディフェンスにあたってコーナーを獲得します。


右サイドからのコーナー、ニアに走り込んだ5鹿沼が頭で反らすと、バーにあたってゴール際落下。
混戦は押し込めなかったものの、これが落下時点でゴールインの判定。
静学が同点に追いつきます!
〈静岡学園高校 2-2 大津高校〉


追いつかれた大津は、苦しい時間が続きます。


77分、静学は途中出場12長尾義家(3年/MF/ジュビロSS掛川)が左サイドゴールライン際で粘り繋ぐと、
11薩川が左足で狙いますがゴール右。


80分、静学はカウンターから11薩川が相手ディフェンスを剥がして右足でミドル。
キーパーなんとか指先に当てて防ぎます。
じわじわと逆転に近づく静学。


このコーナー、7荒井が左足でゴールに向かう素晴らしいボール。
ファー9加納がヘッドで合わせるも、またもクロスバー直撃。


防戦一方の大津も83分、久々に相手陣内に押し込むと、
7河原のループパスに、エリア内10吉武が飛び込みますが、相手に寄せられ打ち切れず。


87分、大津は再び押し込むと、左サイド2大塚の柔らかいクロスにキーパー飛び出しパンチング。
こぼれを6坂田が狙いますが、ディフェンスが体で止めます。

このコーナー、ファー5野田がドンピシャヘッド。
ディフェンスに当たり、こぼれをつめますが、またも静学DFが体で防ぎます。
終盤に向け息を吹き返してきた大津。


そしてAT、大津は10吉武から左サイド11原岡にいい形で展開すると、原岡がスピードに乗り縦への突破。
これを静学6西山が体で止めてしまい、土壇場でペナルティキックの判定。
決着なるか。


このペナルティキック、キッカーを務めるのは11原岡。
しかしゴール右へのシュートは、静学1山ノ井が横っ飛びビッグセーブ。
静学が死の淵から生還します。

ここから飛び出す静学の超絶技巧。
8小宮のヒールパス、11薩川のリフティング突破、10旗手の3人抜き。
一番きつい時間帯に考えられないプレーの連続。
乗ると天井知らずにスーパープレーを繰り出せる、この年代の無限大の可能性を強く感じる時間に。


そして前後半終了のホイッスル。
両チームの撃ち合いへの賞賛、そしてまだこの素晴らしい試合が見られることの歓喜の表れか、
思わず会場に拍手が鳴り響きます。

 

 

静学はかなりの走行距離にも関わらず気合十分。
円陣では「夏あれだけ走ったんだ」「最後まで足止めるな」「選手権思いだせ」、
そして 「楽しんだもん勝ちだ」という思い思いの言葉が溢れます。
いざ最後のピッチへ。

 

 

10分ハーフの延長。
前半は静学が押し込み、耐える大津の構図も決定機には至らず。

後半は大津が攻勢。
14分、コーナーからの混戦、最後は5野田が難しい体制からボレーで狙うもゴール上。


15分、バイタルで10吉武がためて横パス、追い越してきた7河原がDFラインをちぎると、
キーパーの飛び出しを見てループ。
1山ノ井の頭を越しますが、後ろでディフェンスがクリア。


続く15分、大津はカウンター、11原岡から真ん中空いたスペースへ繋ぐと、
10吉武のミドルはクロスバーを直撃。

気持ちとは裏腹に、静学は足が止まってきたか。

そしてAT突入。

大津はコーナーを獲得すると、PKに備えてかキーパーを16中村から1中村圭佑(3年/ブレイズ熊本)にスイッチ。
さらにはここで9一美を投入。

左コーナー、飛び込んだ5野田が中央潰れボールはファーに届くと、体ごと飛び込んだのは、先ほどPKを失敗した11原岡。
静学12長尾と縺れながらもボールはゴールの中へ。
この時間帯にまさかの追加点。
〈静岡学園高校 2-3 大津高校〉

静学にはもはや取り返す時間も、気力も残っておらず。

試合終了のホイッスルとともに、勝者も敗者も崩れ落ちるピッチ。
観衆を魅了した死闘は、劇的な幕切れを迎えました。

 

両チーム持ち味を出し合った、素晴らしいゲームでした。

大津は、まずメンタルのタフさが素晴らしかった。
同点に追い付かれ、乗りに乗る静学に一気に持っていかれても不思議ではありませんでしたが、
5野田を中心に冷静さを失わず、粛々と対応し続け耐え抜きました。

攻撃では両ウイングのスピードスターがストロングポイント。
決勝点の11原岡は、厳しいボールでも、繊細なファーストタッチでドリブル開始に最適な場所へ置き、
縦への加速で相手をちぎる自分の形を持っている選手。

左利きの14杉山は、キレのあるシザーズを交えながら縦、中とボールを自由自在に運ぶことができます。

そしてトップ下10吉武は、1ゴール1アシストと決定的な働き。
特に先制点の際のアシストは、空間把握力がよほど卓越してないと出せないボール。
2点目の超絶トラップといい特別な才能を持った選手です。

ここに今日はわずかの出場となった一美が加われば、どこまでの到達点に達するのか。
選手権でも東福岡、市立船橋、青森山田と並び、優勝候補トップグループに推せる実力のあるチームではないでしょうか。


静岡学園は、ボールを回していた前半から一転、
後半は個々が積極的に仕掛けを見せ、タレント豊富な静学らしいサッカーで観衆を魅了しました。

左サイド11薩川が左足アウトでの急な方向転換で狭いスペースの中突破を見せると、
右サイド8小宮も股抜き、ヒール、高速シザーズと、
10旗手に頼りがちだった前半が嘘のように、持ち前のテクニックを存分に披露。

左サイドバック7荒井は、
同点弾の際のアシストのように、正確な左足と視野の広さを活かして、
ひと工夫ができるサイドバックとしては珍しいタイプの選手。
セットプレーでも度々チャンスを作り出しました。

そしてエース旗手。
強靭な肉体とボディバランス、足裏を交えた繊細なボールタッチによる突破力は世代屈指。
何より魅力的なのは囲まれても仕掛ける、自分で決めようとする、ふてぶてしさ。
多くの先輩たちのように、大学を経てきっとJの舞台に上り詰める選手だと思います。

このチームが選手権で見られないのは本当に惜しい!


改めて、本当に素晴らしい試合でした。

汚いプレーも致命的な誤審もなく、お互いが持ち味を消し合うのではなく出し合う、劇的な展開、
そして激闘を終えた両者の間に敬意と感謝の気持ちが残る。
年に数回しか巡り会えないだろう、奇跡のように美しい試合でした。

高校サッカーファンとして冥利に尽きる時間を過ごさせてくれた、選手の皆さんに感謝です。
最高の試合をありがとう!

 

プレミアリーグ参入戦 決勝
静岡学園高校 EX2-3(2-2)大津高校
@広島広域公園第一球技場
(静学)55分 旗手怜央、76分 鹿沼直生
(大津)10分 藤山雄生、63分 吉武莉央、110+1分 原岡翼

 

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