高校総体神奈川準決勝
武相vs日大藤沢

インターハイ神奈川県予選セミファイナル。
桐光学園が1枚目の全国への切符をつかみ、残るもう1枚をかけての第2試合。
武相高校
神奈川県2部リーグAリーグ所属。
関東大会はブロック決勝で日大藤沢に敗退。
今大会は、
ベスト16:vs 法政第二 3-2
準々決勝:vs 桜丘 1-0
GK
1 長谷川 倭馬 3年 町田JFC
DF
2 昼間 雄介 3年 FCプラウド
3 國分 優樹 3年 FC多摩
4 森山 壱政 3年 横浜FC鶴見
5 小野 湧太 2年 東急レイエス
MF
6 大高 涼 3年 横浜FC鶴見
8 松野 凌 3年 横浜FC鶴見
11 伊藤 峻平 3年 大豆戸FC
17 戸崎 大地 3年 コンフィアール町田
FW
7 中野 椋太 3年 大豆戸FC
10 松尾 幸晟 3年 横浜FC鶴見
ーーーーーーーー松尾ーーーーーーーー
ー伊藤ーーーーー戸崎ーーーーー中野ー
ーーーー大高ーーーーーー松野ーーーー
ー森山ーーーーーーーーーーーー小野ー
ーーーー昼間ーーーーーー國分ーーーー
ーーーーーーー−長谷川−ーーーーーーー
日本大学藤沢高校
神奈川県1部リーグは6節終了時点で3勝3分の3位。
関東大会は本大会優勝。
今大会は、
ベスト16:vs 湘南 2-0
準々決勝:vs 三浦学苑 4-0
GK
1 鈴木 孔明 3年 181/79 横浜F・マリノス追浜
DF
2 福屋 凌平 2年 163/57 横浜F・マリノス追浜
3 小野寺 健也 3年 185/73 秦野市立南中
4 工藤 泰平 2年 176/66 SCH.FC
5 西尾 隼秀 3年 171/61 バディーSC
MF
6 石坂 尚己 2年 175/61 大豆戸FC
7 仁科 千優 2年 167/61 FC明浜
8 興膳 和希 3年 174/60 ベルマーレ平塚
10 蛭田 悠弥 3年 173/65 横浜F・マリノス
11 矢後 佳也 3年 178/62 ベルマーレ小田原
FW
9 菅原 大雅 2年 182/76 SC相模原
ーーーーーーーー菅原ーーーーーーーー
ー蛭田ーーーーー興膳ーーーーー矢後ー
ーーーー仁科ーーーーーー石坂ーーーー
ー西尾ーーーーーーーーーーーー福屋ー
ーーーー工藤ーーーーー小野寺ーーーー
ーーーーーーーー鈴木ーーーーーーーー
試合形式は、40分ハーフ。
日藤は、プレシーズンに観戦したイギョラ杯から大きく様変わり。
当時は出場していなかった1トップ・9菅原の抜きんでたフィジカルは、一際目を惹きます。
13分、10蛭田がカットからドリブルを開始すると、相手をひきつけてその9菅原にスルーパス。
受け取った菅原はアウトサイドでゴールを狙いますが、これはGK正面をつきます。
10蛭田はプレースキックの質も高く、菅原や3小野寺など長身の選手が多い日藤のセットプレーはかなり強力な印象。
27分、右サイド2福屋がワンツーで相手DFを完全に崩しクロスを入れると、逆サイドにいた9菅原がヘッド。
GKがはじいたところを11矢後が狙いますが、これはDFがブロックします。
ボールを支配する日藤の攻め手は右サイド。
2福屋が中央の8興膳などと絡み、完成度の高い崩しで縦への突破を図ります。
なかなか攻撃に転じられない武相でしたが、37分、左サイドのクリアをカットすると、
11伊藤が上体のキレで一人をかわしループ気味に狙いますが、これは日藤GK1鈴木が外に掻きだします。
前半はこのまま終了。
日藤はやはり個々の能力が高く、
特に各選手のキックの質のアベレージは、今年見たチームでトップクラスと言っていいほど。
両サイドバックの2福屋、5西尾共に非常にいいクロスを持っています。
ボールを支配され続けていた武相でしたが終了間際には幾つかチャンスも。
日藤優勢は揺るがないものの、可能性を感じさせる前半でした。
後半、日藤は右サイドバック2福屋に代え、13中村帆高(3年/DF/横浜FMJY追浜)を投入。
福屋は前半攻撃で効いていたので、アクシデントか。
41分、日藤は7仁科が8興膳とワンツーで突破すると、
折り返しを再び興膳が狙いますが、シュートはDFにあたりGKの正面をつきます。
ここからは一転武相が主導権を握る展開に。
11伊藤を中心にボールを展開し、機を見ての突破を試みます。
しかし、試合を動かしたのは劣勢にあった日藤でした。
47分、GK1鈴木の特大パントから11矢後がDFの間を抜けだし、GKと1vs1のチャンスを迎えると、
追いすがるDFがたまらずひっかけPKの判定。
これを10蛭田が落ち着いて右隅に決め、日藤が先制します。
<武相高校 0-1 日本大学藤沢高校>
追いつきたい武相はさらに攻勢を強めると、52分、10松尾が中央でボールを受け取ると、
対面にいた4小野寺をうまく左に引きづりながらシュートを狙いますが、これはGKの正面。
武相の左サイドはなかなかのクオリティ。
6大高、11伊藤は単独で相手をかわす力があり、密集を細かいパス交換で交わす場面も。
日藤は、寄せが甘く、ボールを支配される時間が続きます。
68分、武相はロングボールからPA手前でFKのビッグチャンス。
これを11伊藤が直接狙いますが、惜しくもゴール上へ外れます。
チャンスを逃した武相に待っていたのは、日藤のカウンターでした。
33分、蛭田から右サイドへ大きく展開すると、走り込んだ13中村が一人かわしてエリア侵入しシュート。
これを11矢後が触ってボールはそのままゴールへ。
決定力の差を見せつけた日藤が待望の追加点をゲットします。
<武相高校 0-2 日本大学藤沢高校>
その後も前線の人数を増やし畳みかける武相に対して、守る日藤。
ロスタイムにはセットプレーからロングボールをGK1鈴木が後逸。
そのままゴールへ向かったボールは途中出場の19住吉ジェラニレショーン(3年/FW/BANFF横浜ベイ)が何とかクリアします。
試合はこのまま終了。
後半ゲームを支配されながら決めるべきところで決めた日藤が勝利。
全国への最後の切符を手にしました。
武相は、後半は主導権を握っていただけに失点シーンがもったいなかった。
前述の大高、伊藤は足もとに長け、状況判断もよいグッド・プレーヤー。
日藤相手に堂々のプレーを見せ、今後が楽しみな選手たちです。
日藤は、選手個々の能力は高体連トップクラス。
CBペアの3小野寺・4工藤(プロフィールよりもっと大きく見えた)のエアバトル、跳ね返す力は、
青森山田の常田・近藤の190cm級コンビにも匹敵。
機動力の高い福屋・西尾の両サイドバック、昨年からのレギュラーで安定感のあるGK鈴木と、
この守備陣を崩すのはかなり難しそうです。
前線の選手も押し並べてキックの質や突破力を備えており、
局面を迎えた際の仕留める力は非常に高いものがあります。
一方で、もっとできるんじゃないかという期待も。
後半ボールを支配され続けた様に、守備においてボールを奪う力には改善の余地が。
チェイシングやコンタクトの激しさが見られず、淡白な印象が残りました。
全国の舞台で、更に強い相手と伍することで引き出される力もあると思うので、
選手権ではまた一段レベルの上がった状態を見せてくれそうです。
全国高校総体 神奈川県大会準決勝
武相高校 0-2(0-0) 日本大学藤沢高校
@相模原ギオンスタジアム
(日藤)49分 蛭田悠弥(PK)、74分 矢後佳也