高校選手権埼玉準々決勝
昌平vs正智深谷

昌平高校
今シーズンは、埼玉県1部リーグに所属。
第16節終了時点で、14勝2分勝点44で1位。
夏のインターハイは、埼玉県大会ベスト32。
今大会は、
R32:vs 浦和南 2-1
R16:vs 武南 1-0
今シーズン初観戦。
GK
1 牧之瀬 皓太 3年 175/68 GRANDE FC
DF
2 西澤 寧晟 3年 176/65 リベロ津軽
4 柳澤 直成 3年 178/72 クラブドラゴンズ柏
5 大竹 琉生 3年 174/63 クラッキス松戸
12 柳田 亘輝 3年 170/62 三郷JY FC
MF
6 柴 圭汰 2年 162/55 伊奈町立小針中
7 紫藤 峻 3年 174/64 大宮アルディージャ
8 鎌田 大夢 3年 170/58 JFAアカデミー福島
10 須藤 直輝 2年 168/62 大宮アルディージャ
14 小川 優介 2年 166/55 FC LAVIDA
FW
11 小見 洋太 2年 168/61 FC LAVIDA
ーーーーーーーー小見ーーーーーーーー
ー紫藤ーーーーー須藤ーーーーー鎌田ー
ーーーー小川ーーーーーーー柴ーーーー
ー大竹ーーーーーーーーーーーー柳田ー
ーーーー柳澤ーーーーーー西澤ーーーー
ーーーーーーー-牧之瀬-ーーーーーーー
54分
11 小見→
9 大和 海里 3年 170/58 VIVAIO船橋
66分
7 紫藤→
20 篠田 大輝 1年 174/63 浦和レッズ
68分
10 須藤→
17 渡邉 健太 3年 168/58 クラッキス松戸
74分
8 鎌田→
13 井野 文太 1年 172/58 FC LAVIDA
80+4分
4 柳澤→
3 高橋 孝太 3年 172/65 浦和レッズ
2019年U-17日本代表候補/須藤
正智深谷高校
今シーズンは、埼玉県1部リーグに所属。
第18節終了時点で、12勝4敗勝点36で2位。
夏のインターハイは、埼玉県大会ベスト8。
今大会は、
R32:vs 浦和学院 2-1
R16:vs 大宮東 4-0
今シーズン初観戦。
GK
21 佐藤 栄治 2年 大宮カリオカFC
DF
2 松野 響 2年 東京武蔵野シティ
3 市川 侑吾 2年 東松山ペレーニア
4 大塚 天翔 2年 坂戸ディプロマッツ
5 山田 裕翔 3年 大宮アルディージャ
MF
7 津川 勇作 3年 愛知FC
8 山本 滉 2年 1FC川越水上公園
9 佐々木 達也 3年 高崎エヴォリスタ
10 波多野 晟愛 3年 GRANDE FC
18 松山 碧 2年 ACアスミ
FW
11 金田 奎人 3年 高崎FC
ーーーーーーーー金田ーーーーーーーー
ー波多野ーーーー山本ーーーー佐々木ー
ーーーー松山ーーーーーー津川ーーーー
ー市川ーーーーーーーーーーーー松野ー
ーーーー大塚ーーーーーー山田ーーーー
ーーーーーーーー佐藤ーーーーーーーー
56分
11 金田→
22 須田 康太郎 2年 両国FC
65分
7 川崎→
25 川井 祥馬 2年 三鷹F.A.
68分
18 松山→
6 山口 正樹 3年 FC GLORIA
71分
9 佐々木→
17 浅見 竜輝 2年 FCコルージャ
77分
2 松野→
13 大野 湊音 3年 FCコルージャ
ここ数年すっかり埼玉を席巻していた昌平だが、今シーズンはここまで苦戦。
新人戦こそ制したものの関東大会予選、インターハイ予選と早期敗退に終わり、
選手権は、序盤から県内強豪との連戦が続く厳しい組み合わせとなっている。
今日の相手である正智深谷も、例に漏れず山場となる一戦。
インターハイ予選では0-3と衝撃的なスコアで敗れた相手。リベンジなるか。
試合形式は40分ハーフ。
序盤、正智11金田奎人が裏抜けで脅威を示したが、
4柳澤直成を中心とする昌平最終ラインがカバーリングで凌ぎ、徐々にペースを握っていく。
13分、昌平は左から7紫藤峻が仕掛ける。
ドリブルから三人をひきつけて外を使う。
オーバーラップした5大竹琉生のクロスに、飛び出したGKはDFと交錯して弾けず。
ファー11小見洋太が落ち着いて頭で合わせる。
〈昌平高校 1-0 正智深谷高校〉
16分、昌平は左へ散らし5大竹琉生が縦にフィード。
エリア内に走り込んだ11小見洋太がキープから中に戻す。
バイタルに走り込んだ7紫藤峻がDFと交錯して潰れる。
後退した小見がこぼれ球に対し右足を振り抜く!
ドライブがかかったボールはゴール右上段へ突き刺さる。ゴラッソ!
〈昌平高校 2-0 正智深谷高校〉
17分、中盤底から8鎌田大夢が「そこが見えていたか」というコースにフィード。
左に流れて抜け出した小見洋太が、エリア手前から今度は左足を振り抜く。
強烈な一撃でGKの上を撃ち抜く!またもスーパーゴール。
〈昌平高校 3-0 正智深谷高校〉
先制からわずか5分程度の出来事。会場は異様な空気に包まれていた。
昌平は11小見洋太と10須藤直輝が上下して、最終ラインとの駆け引きを繰り返していた。
小見は、技術やスピードの部分で図抜けたものは感じなかったのだが、
「ここから撃ってくるか」というタイミングで躊躇なく狙ってくる。
今日は間違いなく「当たっていた」。
攻撃で機能していたのが左サイドの二人だ。
7紫藤峻はスキルへの自信が感じられ、寄せられても慌てない。
仕掛けては、相手との距離感をギリギリまで詰めたところから股抜きなどで局面を打開する。
カットインからの中央突破も見せ、僅かに外れたがフィニッシュまで持ち込む場面も。
紫藤が中でDFを引きつけた恩恵を受けたのが、SB5大竹琉生。
果敢な攻め上がりから左足のクロスで先制アシスト。
それだけでなく縦へのフィードや中へのリターンパスと、
状況に応じて使い分ける器用さを見せていた。
一気に厳しい状況となった正智。
7津川勇作、18松山碧とボランチはボールが持てる技量がある。
右の9佐々木達也と近距離で絡みながらじわじわと前進していく。
しかし昌平は中盤で粘り強い対応。
ダブルボランチは6柴圭汰と14小川優介の2年生コンビ。
共に小柄でコンタクトの非力さは否めないが、
速い寄せから、懐に入りこんでボール奪取を見せていた。
マイボール時は、360°の把握に優れ囲まれてもキープできる。
予備動作から剥がしにも優れ、ポゼッションの起点になっていた。
終盤、正智は183cmの5山田裕翔を狙ったセットプレー。
エリア内での競り合いからボールは溢れる。
しかしDFがクリア。
前半は、昌平の3点リードで終了。
7分、正智は左大外で10波多野晟愛が縦にパスを引き込む。
中に走り込んだ7津川勇作を使うと、付いていった6柴圭汰が引っ掛けてしまいPK。
これを波多野晟愛が狙うが、右隅へのキックは昌平1牧之瀬皓太が好反応でストップ!
9分、正智の左コーナー。
浅いクリアに、後ろから18松山碧が右足強烈なハーフボレー。
これは再び1牧之瀬皓太が右手一本で弾く。
10分、昌平のカウンター。
左サイド中盤で10須藤直輝がキープ。
内側から追い越した5大竹琉生を使う。
大竹から、さらに大外から走り込んだ7紫藤峻へテンポよく繋ぐ。
最終ラインを抜け出した紫藤はダイレクトでクロス。
中央走り込んだ11小見洋太が、キーパーの手前でかっさらう。
無人のゴールへ落ち着いて流し込む。
〈昌平高校 4-0 正智深谷高校〉
正智は184cmの22須田康太郎を前線に投入。
早めのクロスそしてセットプレーから空中戦でチャンスを伺う。
しかし昌平DFが自由にはさせない。
23分、昌平のショートカウンター。
右寄りから8鎌田大夢が持ち上がる。
右から中央へダイアゴナルの動き出しを見せた10須藤直輝へ見事なスルーパス。
抜け出した須藤を、5山田裕翔がエリア手前で倒して一発退場。
正智深谷の守備の柱5山田裕翔は、4失点と厳しい結果となってしまった。
しかし長身でガタイも良く、対人の強さは高水準。
大量失点後も彼自身のプレーの質は落ちていなかった。
上のカテゴリーでの活躍も期待したい選手だ。
彼を退場に追い込んだ昌平10須藤直輝とは、
学年は違えど大宮アルディージャジュニアユースの元チームメイト。
最後の選手権のピッチを後にする山田に、須藤が擦り寄って声をかける。
双方致し方ないが、この上なく切ないシーンだった。
このプレーで得たFKを、8鎌田大夢が右足で直接狙う。
これは惜しくもバー下部を強打!
8鎌田大夢は、現日本代表の兄(鎌田大地)とは異なるタイプ。
高速ドリブルで内側に切れ込み、
前線の選手の動き出し、スペースを素早く察知して、
スルーパスで決定的なチャンスを創り出していた。
昌平は、鎌田や紫藤などスキルと俊敏性を兼備したアタッカーが複数いる。
しかもそれらが連動する攻撃は脅威だ。
中でもやはり10須藤直輝の存在感は別格。
キレとプレースピード、細かいドリブルスキルがずば抜けていて、一瞬でも気を抜くとやられる。
プレスや球際の強度に確かな成長を感じたが、2年生ながら腕に巻くキャプテンマークの使命感ゆえか。
40+3分、昌平は左サイドで9大和海里がポストプレー。
外から追い越した17渡邉健太が抜け出しかけたところを倒される。
これを大和がフォローしてプレー続行。
エリアに侵入してDFと交錯する。
こぼれを中央20篠田大輝が、左足で叩き込む。
〈昌平高校 5-0 正智深谷高校〉
間も無くタイムアップ。
もちろん昌平の実力があってこそだが、
予想外の大差に、流れがモノを言う選手権の怖さを改めて感じた。
2019年11月2日 12:35K.O.
全国高校サッカー選手権埼玉県大会 準々決勝
昌平高校 5-0(3-0)正智深谷高校
@浦和駒場スタジアム
(昌平)13分、16分、17分、50分 小見洋太、80+3分 篠田大輝